ボルタレンの誤飲
ボルタレンサポを誤飲した場合の安全性
解説
ボルタレンサポの基剤は天然ヤシ油を原料としたグリセリン脂肪酸エステルで、食品添加物としても広く用いられているもので無害であるため、通常、胃洗浄は不要です。誤飲による影響として次の点が考えられます。
- ボルタレンサポは体温によって融解するため、ボルタレン錠に比べると胃内での溶出が若干早まります。
- 基材が油性であるため、軽度の「むかつき」、「胃不快感」などの消化器症状が発生する可能性があります。
- 一度に大量を誤飲したとき、小児の場合などで過量服用の可能性が考えられます。
処置法
- 誤嚥直後の場合
催吐を試みる。吐きやすくするため、水または牛乳を成人250mL、小児は体重1kgあたり10mL飲ませ、指、スプーン等で喉の奥(咽頭後壁)を刺激して吐かせる。
これ以上飲ませると胃内容物を十二指腸に押し出してしまうので注意。
意識レベルの低下がみられるとき、痙攣を起こしているときは嘔吐物による窒息、嚥下性肺炎の恐れがあるので実施してはいけない。一般的に経口で服用されたものは、4時間以内に胃から小腸へ移行するので、それまでであれば、催吐を実施してみるとよい。
- 誤嚥してから約30分が経過している場合
症状をみて対処する。成分のジクロフェナクナトリウムは、経口剤では摂取後約30分以内に血中へ移行する。何か症状が発現していたら、必要に応じて対症療法をおこなう(ボルタレン過量投与の項参照)。現在のところ、ジクロフェナクナトリウムの過量服用時の緊急処置についての特別な情報は得られていない。
- 誤嚥してから3時間経過しても症状が現れない場合
問題はないと考えられるが、4日間ぐらいは経過をみる。(ジクロフェナクナトリウムの経口剤では摂取後約2.7時間で最高血中濃度が得られ、96時間で約90%が排泄される。)