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【文献No】:VOLJ01690
【標題】 :TP318の腱・腱鞘炎(腱周囲炎),上腕骨上顆炎に対する臨床評価-ジクロフェナクナトリウム錠を対照薬とした二重盲検群間比較試験-
【著者名】:青木虎吉ほか
【雑誌名】:臨床医薬 16(4),445-467,2000
【抄録】 :腱・腱鞘炎(腱周囲炎)あるいは上腕骨上顆炎と診断し,薬物適応となる疼痛,炎症症状を有する359例を対象とし,ボルタレンゲルTP318(VGL)とボルタレン錠(VOL)の第III相比較試験をダブルダミー法を用いて実施した。投与方法は1日量5g(1本)を3から4回,患部及びその周囲に塗擦し,経口投与は75mg/日・分3を食後に経口投与した。投与期間は2週間とした。最終全般改善度採用症例は259例(VGL群132,VOL群127,男89,女170,15から75歳),副作用・安全性採用症例数は344例(VGL群165,VOL群179),有用性採用症例数297例(VGL群 144,VOL群153)であった。最終全般改善度において「中等度改善」以上の改善率はVGL群60.6%(80/132),VOL群59.1%(75/127)であり,疾患別に見ると腱・腱鞘炎ではVGL群50.0%(31/62),VOL群59.4%(38/64),上腕骨上顆炎ではVGL群70.0%(49/70),VOL群58.7%(37/63)であり,両群で有意差は認められなかった。自他覚症状の副作用及び臨床検査値異常を考慮した安全性の評価では,「安全である」と評価した症例はVGL群89.1(147/165),VOL群79.9%(143/179)であり,VGL群で有意に安全性が高かった。VGL群は19件の副作用が発現し,皮膚症状7件(局所そう痒感,発赤,皮膚荒れ,水疱,発疹,皮疹),消化器障害13件(胃部不快感,胃痛,下痢,むかつき,胸やけ,嘔気,白舌,胃重感,便秘)であり,VOL群では36件発現し,精神・障害2件(後頭部痛,ふらふら感),消化器障害22件(胃部不快感,むかつき,胸やけ,嘔気,嘔吐,食欲低下,下腹部痛),皮膚症状8件(局所そう痒感,全身そう痒感,発赤,湿疹,全身皮疹,皮膚炎),その他4件(顔面浮腫,眼瞼浮腫,手指むくみ感)であった。いずれも,減量あるいは投薬中止により消失あるいは軽快した。有用性の評価において「有 用」以上の有用率は,VGL群53.5%(77/144),VOL群47.1%(72/153)であった。疾患別では,腱・腱鞘炎ではVGL群46.2% (30/65),VOL群50.7%(37/73),上腕骨上顆炎ではVGL群59.5%(47/79),VOL群43.8%(35/80)であり,両群に有意差は認められなかった。よってVGLはVOL錠と比較して,効果はほぼ同程度であるが安全性は有意に優れ,軟膏剤としての治療上のメリットが明らかにされたものと考えられた。